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Plus value 社長&NPO法人サイクリストビュー 理事長 森脇博史の業務録

10期目最後にご報告があります。

本日3月31日をもちまして、弊社が運営する松江歴史館「喫茶きはる」、ミュージアムショップ「縁雫」は終わりとなります。


今後に関しては、明日から松江歴史館の指定管理業者となられる「山陰中央新報社」様に移行します。人知れずさりげなく移行しようと思いましたが、店長等がFacebookで報告した事もありますので、社長としてもコメントしたほうがいいと思い、ここでご挨拶したいと思います。



まず、歴史館開館から5年間、この店舗を営業してきましたが、1年も店舗決算を赤字にしたことはありません。むしろ、毎年少しずつ売上を伸ばしてきてました。


5年前にこの店舗を運営するにあたり、本来飲食業を生業としていない弊社がやろうと思ったのは、弊社が創業以来行っている「コミュニティマーケティング」の実践店舗として、松江観光の中心地であるこの場所、この施設で運営してみたかったことにあります。


なので、主に店長がキーマンとなって、SNS、特にFacebooktwitter、ブログを中心とした情報発信、ファン化の促進を行いながら、伊丹先生の創り出す最高レベルの上生菓子、遠景に松江城の望むスポットなどをバイラル(口コミ)に拡散していきました。当然、市の直営施設でしたから、市の観光部署の十分すぎるPRもあってのことですので、いい相乗効果が生まれた結果、長くいい商売ができたと思っています。


また、弊社には「売上ノルマ」というものが一切存在しません。日割りの予算もなければ、昨年対比でどうのこうを社員に指示したこともありません。加えて、僕自身が大嫌いなので「営業会議」も一切存在しません。


それは、店舗の運営に関しては、売り場動線から什器、レジ配置、メニュー開発、プライス設定、プロモーション展開に至るまで全て僕が行っていましたので、売上の責任の全ては、社長である僕にあったからなのです。


なので社員の皆さんには、ノルマがない分、伸び伸びと、日々楽しくお客様と接していただき、無理売りすることなく、松江の良さを伝えて欲しいと指示していました。社員の皆さんには、残業をさせない、休日は100%取得するを基本とし、空いた時間にどんどん人と出会って、新しい松江の情報を得て、お客様にフィードバックすることが一番営業にとっていいことだと考えていたからです。


その結果として、これだけ多くの「きはる」ファン、伊丹先生ファン、店長ファン、スタッフファンができ、それに伴って売上も伸びて行ったと思います。


また、今回の件で、売上の減少から弊社の経営をご心配される方もいらっしゃるようです。本日で終わる弊社10期目は、過去最高売上と最高益となり、創業以来10期連続黒字決算を記録する見通しとなっています。それは、今回の店舗も当然貢献していますが、本業のイベント分野が昨年対比で140%近い伸びになったからです。リレーマラソンなどの新規開発事業や自転車関連の伸び。新規レギュラークライアントさんの獲得などによるものでして、コンペなどの一過性でのものではないんです。


なので、明日からの来期に関しても、喫茶&ショップの売上減と本業の伸びとの相殺、及び喫茶従業員の人件費の減により、経営は全く問題なく、11期目連続黒字決算に向けて、盤石の態勢で挑めることもご報告しておきます。


では、これからの10年、弊社はどこに向かっていくのか?ですが、これまで苦心していた喫茶や物販営業を当面は休止して、柱である各種イベントサービスの拡充と、指定管理業務、そして多くの自治体さんから要望のある、新規自転車大会、リレーマラソン大会の開催、新規スポーツツーリズム関連事業の開発に経営資源を注力していく所存です。


島根県地域資源である美しい大自然を、様々なスポーツを通じて体感し、楽しんでいただきながら、交流人口の増加とリピートを促進していきつつ、持続可能な事業をこれまで以上に開発し、地域にご提案していきます。来年の平成29年度には、自転車、リレーマラソンなどの自主企画大会が10大会を超える予定なので、そこをしっかりして、弊社でしかできないオリジナル事業をもっと増やしていこうと思っています。「モノ」を売るのではなく「コト」を売る会社になっていくのです。


今回、日頃からイベント関係で関わりがあり、弊社としても主要お取引先である「山陰中央新報社」様に譲渡できたことで、何のわだかまりもなくスムーズに移行できると思っています。新聞社様のメディア戦略に乗じて、喫茶とショップがさらなる進化を遂げてくれると信じています。


最後に、5年間に渡り、関わってくれた伊丹先生、社員、パート、アルバイトの皆さん、本当に素晴らしい5年間を創ってくれて、ありがとうございます。皆さんと過ごした5年間は、一生に残る思い出として、これからも大事にしていきます。皆さんも、この5年間を経て、さらにより良い人生を歩んで欲しいと思います。


そして、歴史館スタッフの皆様、本当にお疲れさまでした。いろいろご心配をおかけすることもありました。沢山フォローしていただき感謝以外ありません。


今後とも弊社、有限会社Plus valueをご愛顧賜りますよう、重ねてよろしくお願いいたします。


平成28年3月31日 
有限会社Plus value 取締役社長 森脇 博史


以上です。


そんな1日でした。